社会調査のこと

EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング)=証拠に基づく政策立案。
政策をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化し、合理的根拠(エビデンス)に基づき政策立案を行うことを目指すもの。

「エビデンス」に基づくという考え方は医療現場などでは一般的かと思いますが、
ビックデータの取り扱いが可能となり
行政においても「客観的根拠」や「定量的目標」といった数字が重視される傾向にあります。
これは、住民への説明責任を果たすという意味でも重要ですし、
限られた財源の中でより効率的・効果的な施策を行うためにも必要なこと。

そのEBPMに欠かせない社会調査についてのまとめ。

社会調査とは

(1)社会調査の4つの系譜

目的は様々であるが、社会調査を目的から概観して4つの系譜に整理すると次のようになる。

  1. センサス(census) 政治・行政上の目的を持った調査 例)国勢調査
  2. 社会踏査(social survey) 社会的な問題を解決する目的をもって行われる調査 例)1866年ロンドン調査(チャールズ・ブース/イギリスにおける貧困とその原因の発見)
  3. 世論調査(public-opinion pull)や市場調査(marketing research) 営利・サービス・広報などを目的として行われる調査
  4. 学術調査(scientific research) 科学的な理論構成を目的として行われる調査

これらを総括して社会調査(social reseach)と呼ぶ。

(2)社会調査の定義

〇一定の社会または社会集団における社会事象に関するデータを、主として現地調査によって直接蒐集(しゅうしゅう)し、処理し、記述(および分析)する過程

〇一定の社会集団に生じる諸事象を定量的または定性的に認識するプロセス

〇ある事象についてデータを用い事象を数量化・記述化し、
データを分析することにより客観的事実を見出し、
解析を社会に役立てるという意味で社会に還元すること。

共通していることは、対象とする集団を主観で捉えるのではなく、客観的に捉えるために情報を収集し分析することです。

標本抽出法(サンプリング)

(1)標本抽出の意義

調査対象者全体のことを統計学では母集団といいますが、この母集団から一部を統計的に抽出することをサンプリング(抽出)といいます。

社会調査を対象者の抽出方法の視点で整理すると、全数調査(悉皆調査)と標本調査の二種類があります。
全数調査は費用も時間もかかり難しい場合も多いので、サンプリングで抽出した標本の回答結果から、母集団の傾向を推測するという手法が多くとられています。

この目的を考えると、標本抽出法の原理を理解することができます。

母集団の傾向を把握するための調査なので、
母集団を忠実に代表するような方法で調査対象を抽出する必要があります。

母集団の一部に過ぎない標本データから母集団の特徴をなるべく正確に推測することが求められますが、標本抽出には様々な誤差を伴うため、100%の精度で推測することは不可能です。

でも、より精度の高い推測を行うため、適切な方法での抽出が重要な意味を持つということになります。

(2)標本調査の手法

標本抽出の具体的手法については

  1. 単純無作為抽出法
  2. 系統抽出法
  3. 層化抽出法
  4. 確率比例2段抽出法

といった方法があります。

ここで注意すべきは、「無作為抽出」というのは「でたらめ」という意味ではないということです!

単純無作為抽出法は、
すべての個体にとって標本として選ばれる確率が等しく
ある個体が抽出される確率が別のある個体が抽出されるか否かに拠らない方法

です!

例えば〇〇市内のある小学校500人を母集団とする調査において、50人を抽出する場合に、
全ての児童に一連の番号を付し、乱数表を引いて、重複のない乱数を50個選び、
その番号に該当する児童を標本とするといった方法です。

なかなか奥深いですね!

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